4月後半戦初っ端のロッテ戦を1分1敗で終えることができたことは、門田・ナイマンを欠く南海にとっては、御の字と言えよう。
見方によっては、2試合とも勝つチャンスがあったとは言えなくもないが、両試合ともそれなりに、観客に見せられるレベルの接戦で、内1試合は敗色濃厚の試合を引き分けに持ち込むことができたので、この時点では、及第点だと言える。
4/20(金) 、この日は、対阪急4回戦。ホークスの先発は、頼みのエース山内和宏。一方、阪急の先発は、永本。ホークスの先発・山内和は、強打阪急打線を3回まで無得点に抑えるも、4回に松永に2号ツーランを浴び、先制を許す。しかし、ここで終わらないのが、この年のホークス。正確には、この時期の好調ホークス。6回表には、相手先発・永本を攻め立て、代打・門田のタイムリーの後、代打山本の1号スリーランで一気に逆転し、4-2と阪急を2点リード。しかし、7回裏に、山内和が失策絡みではあるが、3番・蓑田に2点タイムリーを浴び、同点とされ、ここで降板。その後、リリーフで登板した森口が後続を抑えたものの、9回裏に、伏兵・弓岡敬二郎に逆転の1号ツーランを浴び、サヨナラ負けを喫す。
試合のスコアは、以下の通り。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 点 安 失
南海 0 0 0 0 0 4 0 0 0 4 8 1
阪急 0 0 0 2 0 0 2 0 2x 6 6 0
弓岡は、いいバッターなんですよね。犠打もキッチリ決めることができる選手なんですけど、勝負強いんですよね。ホークスは、この弓岡には、痛い目にあわされていた記憶があります。この年、弓岡は、3割をマークするのですが、走・攻・守に隙がなく、他球団から見ると、最も嫌な選手の一人だったように思います。本当、阪急が強かったのは、弓岡のせいや~、と思う位。
と嘆きはおいといて、この試合、門田は、代打での出場となりましたが、3試合ぶりに復帰しました。復帰でいきなり、タイムリーを打つところは流石といったところでしょうか。そういう意味では、勝って勢いをつけたい試合でした。しかし、この頃は、まだ信頼が高い中継ぎが居ませんでしたので、先発をできるだけ引っ張り、抑えの金城を登板させるパターンに持っていくしかなかったでしょう。
前日(04/20)にサヨナラ負けを喫したホークス。この日(04/21)は、対阪急5回戦。ホークスの先発は、プロ初登板初先発の藤本修二。藤本は、1982年ドラフト5位の2年目の右腕。藤本は、この日、強打・阪急を相手に、8安打・5四死球を与えながらも、要所を締めて、8回を1失点に抑える好投を見せました。打では、定岡の2本のホームラン(6,7号)と河埜の1号ツーランで、効果的に加点し、9回は抑えの金城が、ピシャリと3人で試合を締めくくりました。これで、金城は5セーブ目。門田・ナイマンもこの日から先発出場し、若手の新鋭右腕・藤本が最高の形で、プロ初登板初先発で、初勝利を手にしました。ロッテ・阪急に1試合ずつ負けたところで、嫌な雰囲気になりかかっていたホークスでしたが、最高の形で、再スタートを切れたのではないでしょうか。
(スコアは、4-1で、南海の勝利)
藤本修の好投で、連敗を2で止めたホークス。この日(04/22)は、Wエースの1人である山内孝が先発。前回のロッテ戦では6回6失点と散々な出来となった山内孝。この日の孝は、違っていましたねぇ。「流石、エース」と、ヨイショしたくなるくらいの投げっぷりでした。
この人は、気持ちで投げる人なので、前日の藤本修(期待の新鋭)の好投に、大変刺激を受けたのではないでしょうか。こんな時の、山内孝は、本当に頼りになります。
阪急打線を蓑田の一発のみに抑える、1失点完投。何も言うことはないでしょう。
(スコアは、4-1で、南海の勝利)
阪急との3連戦を2勝1敗で勝ち越したホークス。この時点チームは8勝8敗3分の3位。ロッテ・阪急に連敗した時は、5位に下がりましたが、その後阪急に2連勝したことにより、3位に再浮上しました。これからのホークスの奮闘ぶりに期待しましょう。
by 永遠のホークスボーイ